Type at least 1 character to search

  /  Blog   /  みえ木造塾2023_セーザイゲームin熊野_宿泊懇親会
みえ木造塾2023_セーザイゲームin熊野_宿泊懇親会

気づけば2024年になってしまいました、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
書きかけのブログを重い腰をあげて更新します。苦笑

昨年2023年の9月末、コロナでしばらく開催されていなかったみえ木造塾が今年は1回だけ宿泊懇親会も兼ねて開催されました。
内容はずっと参加してみたかった熊野林星会さんと三重大学が共同して開発したセーザイゲーム!

 

丸太を市で競り落とし、質の異なる丸太からできる金額の高い部材を製材するように木取りを行い、売った金額の高いチームが勝者となります。3種類のグレード(S>A>B)の丸太がセリに出され、もちろん節の少ないS材のほうがより質の高い材料が曳けるので高値で販売できます。実際の市場原理もゲーム内で反映されており、セリに人数が少ない場合S材を安く買える可能性が高く、人数が多い場合B材でも金額が高くなる場合がある。実際に体験してみて、複雑に事情が絡みあうのが「丸太を材料にして販売する」ということなのだと理解できました。

 

その後、実際の材木市場を見学させていただき、すでに一丁前に「これがS材かな?」などと参加者で眺めたり。引き続き製材所さんの協力のもと、実際の丸太を挽いてもらう、というのも見せていただきました。
これらのセーザイゲーム→野地さんの講義→原木市場→製材 の流れで体系的に製材を学べたことが本当におもしろく感動すら覚えた!野地さんの講義中にあった、「これだけ木の挽き方にバリエーションがあるのは日本だけ」というのが印象に残っています。それすなわち、木の特性を見極めて適材適所の挽き方を先人たちは試行錯誤して発見していったわけですよね。

 

もっともっと、林業や山側↔︎製材所↔︎設計者や施工者の間での結びつきを強くして、三重県ならではの取り組みであったり、山から一気通貫されている建築の在り方をみつけていきたいなーと思いを強くしたのであります。

 

セリの様子

S材のなかからどうやって効率良く木取りをするか。

野地伸卓氏の講義。山側や製材所の危機感に満ちた話。これって地球環境とも繋がっている話でいつ聞いてもすごく面白いのだ。

丸太購入時の状態として、どちらが良材かをみんなで予想する。予想に反して良材と思われたほうの内部から割れが出てきたため価値が下がってしまうという。長年目利きをしている人たちでもわからないこともあるくらい、内部のことは何が起こっているのか予想するのは難しいそう。

挽かれた材料は適材適所で利用される。長年、建築の現場に携わっている人たちでも知らないことばかり。