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CO blue centerの三和土土間ワークショップ

みなさん初めまして、2022年の4月から所員として入所いたしました村上凜貴です。
早速自己紹介といきたいところですが、先日進行中のプロジェクトでとても心躍る体験をしたのでそちらを書きます。

湯谷建築設計にて設計監理をしている、志摩市にあるCO Blue Center内にある古民家棟にて2月16日、17日の二日がかりでたたき土間の作成を体験しました。CO Blue Centerは、コーヒースタンド、コワーキングスペース、蔵サウナ、シャワー棟からなる複合施設です。その中にある古民家棟の修繕・改修を担当していただいた東原建築工房の東原親子の説明をききながら材料つくり隊と土間叩き隊にわかれて行いました。レシピは赤土、にがり、海水、石灰、少量のわらです。なんとこのレシピ、その土地周辺でとれるものを使うので色や素材感が変わるのだそう。貝殻を混ぜたり陶器を混ぜたりするところもあるとか。その土地の古民家を見に行ったときにはたたき土間に注目してみると面白いかもしれませんね!

さて、材料つくる隊が調合した土を3回ほどに分けて入れます。1回入れるごとにたたきまくり、2回目、3回目もとにかくたたきまくります。叩けば叩くほど土間の中にある空気が外へ抜けていくことでより硬く頑丈になります。
ドンッチョ ドンッチョ ドンッチョ ドンッチョ ドンッチョ 
皆でタイミングを合わせながら叩くとお祭りが始まり掛け声が聞こえてくるようなそんな妄想をしながら。しばらくすると、ハァハァハァ。掛け声が本当に聞こえて、、、いや自分の呼吸音です。それでも黙々とたたき続けます。しかし、土から簡単に綺麗になるものかと反発が指先をつたい、腕、肩、心臓まで響いてきます。おかげで次の日は腕全体がバキバキな状態でした。

最後に叩いた時にできた凹凸を金コテでならします。単にならすだけだろうと甘い考えはいけません。力を加えすぎると金コテの端が強く当たり土間に線が入り、かと言って弱めに抑えても元々の凹凸が消えません。ならし方のコツを聞き実践するも自分のやったところと比べると差が明確に浮き出ていました。職人の凄さを肌に感じながらも皆で作り上げとても達成感のあり、完成したたたき土間は古民家との相性もよく良い空間になりました。
近年では土間を作る際にはコンクリートがほとんどです。工期が早く強度も保証されているためよく使われるのです。しかしこれらは建物が壊される時には産業廃棄物になってしまいます。今回のたたき土間は最後には自然に還ります。この建物や空間は何でどのようにできているのか。建築の分野だけではありません。食べ物もどのように作られているか知らずにそれを口にしていることが多いのではないでしょうか。今回の体験はこういった材料の身元確認ができる範囲で物事を行うことについて考えさせられる良い機会でした!
思ったよりも多くなったので自己紹介はまたの機会に。それでは。

村上